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子供の頃マンガを買うと「またマンガ買ったの?もういっぱい持ってるでしょ」と親から呆れられたけど、いまは夫が「無料のマンガアプリで済まさず買うなんて偉いね、作者さんにちゃんと還元しないとね」と言ってくれるのでとてもいいことをした気分になれる

ちなみに最近の私のおすすめマンガはこれです↓

【シャドーハウス/ソウマトウ】
ゴシック洋館で暮らす顔のない貴族「シャドー」と彼らの顔を表す「生き人形」の物語。1巻は可愛らしさの中に不穏さが見え隠れするダークメルヘンな世界観が丁寧に描かれるんだけど、2巻からは『約束のネバーランド』のような心理頭脳戦と冒険要素が加わり、さらには能力バトルの兆しも……! キャラもみんな良くてね〜〜小学生になった野原しんのすけみたいな元気な子がいて「登場する作品間違えてない?」と毎回ニコニコしてしまう。

【違国日記/ヤマシタトモコ】
突然の事故で両親を亡くした10代の少女と、彼女を引き取ることにした少女小説家の叔母。すぐには実感できない喪失感と孤独、親が「親」ではなく「さまざまな面を持った、完璧ではない一人の人間」なのだと実感する思春期にごくありふれた戸惑い、でももう二度と真意を聞くことも新たな関係を築くこともできないのだという絶望と怒り。「孤独は 彼女には寄り添うのにわたしにはちっとも優しくなかった わたしは絶対に正しい真実を欲しがったのに彼女は決してそういうものを示さなかった」。言葉が美しくてマンガというより小説を読んでいるみたい。

【宝石の国/市川春子】
人間のいなくなった遠い未来に生まれた、宝石の体を持つ生物たちの話。これはあれなんだよ……私の大好物である「大人になれない子どもたち」の物語なんだよ……。宝石の体を持つ彼らは老いないし死なない、割れて粉々になっても接合すれば再び動けるし永遠の時を生きることができる。それは生き物としての長所でもあるけれど、変わりたくても変われない、成長できないという側面も持つ。そうしたなか、主人公のフォスフォフィライトだけが、体の一部を失い別の生き物の体を取り入れることで良い方向にか悪い方向にかわからない危うさを感じさせながら変化していく。あの世界でただひとり、魂も肉も骨もその身に宿して。

【月に吠えらんねえ/清家雪子】
萩原朔太郎や北原白秋の「作品」を擬人化したアクロバティック詩歌句ファンタジー。「何度もやり直せば現実に負けない夢を作れる? そんな独りよがりの箱庭造りにどれだけの人間を巻き込むんです どれだけの人間のおもいを犠牲にするんです」「気分次第で大雨を降らせ街を破壊し 焼夷弾を浴びせてみたり無念に死んだ者を引きずり出したりそれによって受けた人々の傷も 時計を巻き戻して無かったことにしてしまう」「こんなことで何が叶うっていうんですか 朔先生!」 もうこのセリフだけで最高にシャブい。松野おそ松じゃん。

【ボクラノキセキ/久米田夏緒】
思春期に『ぼくの地球を守って』を履修した人間は転生モノに弱いんですよ……ほんと弱い……しかもこんなさぁ、前世で伝えることができなかった想い、晴らすことのできない無念、行き場のない憤りをてんこ盛りにされた上に丁寧に謎を提示され少しずつ回収されていったらさぁ……買うしかないでしょ……。

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