ラマダーンなので1日サウム(断食)してイフタールに参加してきたよ!
友人からお誘いを受け、イフタールに参加してきました。
イフタールとは、ラマダーン期間中の日没後に1日で初めて取る食事のこと。
ラマダーンはヒジュラ歴の第9月を指し、イスラム教徒はこの一ヶ月間、日の出から日没までサウム(断食)します。
期間中は知人友人をイフタールに招くこと、イフタールの招待に応じることが奨励されていて、
代々木上原にある東京ジャーミイ・トルコ文化センターでも毎日イフタールを提供しています。
ノンムスリムでも参加可能で、しかも食事代は無料!ありがたや。
断食しなくてもイフタールには参加できるのですが、せっかくなので1日だけ挑戦してみました。
食べ物だけなら割と余裕だけど、飲み物も摂らないって結構キツい!少しでも口内を潤したくて、やたらとうがいをしていました……。
あと気づいたのは、普段いかに気分転換のために飲食していたか、ということ。おなかを満たすため、喉を潤すためじゃなく、仕事をしていて「ちょっと休憩したい」というときに何か食べたり飲んだりしたくなるんですね。は〜食事って偉大……!
日没の時間は日によって変わりますが、この日は19時を少し過ぎた頃でした。
食堂の列に並んでアルミ食器を受け取り、配膳してもらいます。給食みたい。男女に分かれ、5〜6人掛けの丸テーブルに座ります。ムスリムの人たちもたくさんいて、異国情緒たっぷり。
料理は、胃がびっくりしないようにでしょうか、水分多めで優しい味付け。19時間ぶりに口にする飲み物食べ物は、体の隅々までじんわりと染み入るように感じました。喉が潤うっていいなぁ、ものを食べられるって幸せだなぁ……としみじみ。
テーブルには葡萄、バナナ、ビーツも置いてあって、断食明けの体にはちょうど良い量でした。
と言いつつ、裏庭にケバブやトルコアイスの屋台が出ていたので食べてしまった。
こちらは有料。収益は東京ジャーミイの運営費になるそうです。無料でご馳走していただいたんだから、ちゃんとお金を落とさないとね!という言い訳ができるからいいね!
一見の価値あり!美しいオスマン様式のモスク
そうそう、東京ジャーミイは建築も素晴らしかったです。
早めに行って写真をパシャパシャしてきました。
「ジャーミイ」とはモスク(イスラム教の礼拝堂)のこと。エキゾチックで荘厳な外観です。
物語が始まってしまいそうな扉にどきどき。
待合室もこの美しさ。手前に小さな噴水があります。
細やかなカリグラフィ、アラベスク、ステンドグラスで彩られた礼拝堂。くぼみの部分はモスクの位置を表しているそうです。
コーラン、初めて見たかも。装丁が美しい。コーランを置く台はラヒールという名前のようです。
スタッフの方がとても親切で、「なんでも聞いてくださいね」と話しかけてくれて、
イスラム教のこと、建築様式のこと、色々教えてくれました。でも「イスラームという言葉の意味を知っていますか?平和という意味です。いま過激派がさまざまな事件を起こしていますが、本来のイスラム教は違うんですよ」と言われて「へえ〜!」と感心したんだけど、帰って調べたら「イスラームという言葉を平和と訳すのは誤りである」とのこと。違うじゃん……。
18時になると、礼拝堂内で講話が始まりました。毎週末開いているそうです。予約不要で無料。
テーマは「世界各国でのラマダーンの過ごし方」。この日はイランのラマダーンについて、日本在住の大学生が解説してくれました。
ラマダーン中は断食以外にも性交渉、喫煙、悪口を言うこと等も禁止されていて、治安が良くなるんだって。ラマダーン明けは夜通しお祭り騒ぎになるそう。これあれでしょ、そこから10か月後の出生率やたら高くなるやつでしょ。(と思ったけど実際どうかは知らない)
子どもは断食する必要ないけど、大人たちの姿を見て「自分もやりたい!」って思うんだって。遅くまで起きていられるから楽しいんだろうね。
大人たちも、初めてのラマダーンが楽しい体験になるようにと気を配るそうです。なるほどなぁ〜〜。
夜のモスクも綺麗〜!
「東アジアで最も美しいモスク」と言われているそうで、東京に住んでいる方はぜひ!行ってみてほしいです。料理教室などのイベントも開催しているみたいなので、私もまた訪問しようと思います!
<INFORMATION>
◎イフタールについて
2016年のラマダーンは7月4日まで。ウェブサイトから事前予約が必要です。やっぱり土日は人気。ただ、予約していなかった友人も少し待っただけで入れたのでダメ元で行ってみるのもいいかも。
◎見学について:10時〜18時までは自由に見学できるそう。土日は14時半から礼拝の様子を見られる日本語ガイド付きの案内をしているとのこと。
◎服装について:男女共に肌の露出が少ない服装が望ましいようです。
女性は礼拝堂では髪をストールで隠し、長袖・長ズボン又はロングスカート着用。
ただ、貸出用のストールや服も用意されていたので、忘れてしまったときはスタッフの方に聞いてみるといいと思います。
◎撮影について:個人で撮影する場合は、ほかの来館者や信者の方々、礼拝されている方々を写さなければOKとのこと。礼拝堂内の撮影は「事前許可が必要」とウェブサイトに書かれていましたが、カメラを持ってうろうろしていたところ、スタッフの方が「撮影していいですよ」と声をかけてくれました。
これは2016年6月末時点での話なので、実際に行くときは東京ジャーミイ・トルコ文化センターのウェブサイトをご確認くださいね。
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